僕の知らないことを、君が知っている
お元気ですか?
気付けばもう、九月ですね。
あなたに初めてお会いしてもう二ヶ月にもなるんですよ。
ということは今は秋ですね
ということは次に冬がくるんですね。
じゃあ今は秋を感じましょうね。
秋の頭にあなたは何をつけるでしょう。
運動、読書、食欲、芸術、ワルシャワ、ジャン・プルーヴェ、シギやチドリ等、たくさんありますね。
でも、たくさんあるということは何にもないことだと思いませんか?
何でもできるということは何にもできないということだと思いませんか?
私は両手の鳴る音は知っています。
ですが、今でも片手の鳴る音がわからないのですよ。
だから右耳で時計の秒針を、左耳で鈴虫の叫びを聞きながら考えてみました。
オスの蚊がいくらメスを真似てみたところで血を吸う事はできませんよね。
それでもひとたび姿を現せば、容赦なく僕たちに叩き潰されるでしょう。
そんなオスの蚊は哀れでしょうか?
いや違います。叩き潰された彼の顔を見て御覧なさい。
きっと安らかに笑っているはずです。
『これで、やっと蚊として死ねる』とね。
彼らは僕らの血を吸い、憎まれることで『蚊』として生き長らえることができるのです。
憎まれず潰されぬ蚊は、見た目は蚊でも蚊ではないのです。
秋の蚊は『哀れ蚊』というそうです。
弱々しく飛んでいる様を見て、昔の人は哀れんで殺してはならぬと言っていたそうです。
本当に哀れですよね、『蚊』として死んでいきたいのに殺してももらえないのですから。
血を吸えぬ蚊、声をなくしたカナリヤ、閃きを忘れた物創る人、
殺してあげる優しさも時には必要ではないでしょうか・・・。
というわけで、今週のテーマは
『教えてこむぞう! こんな時にはこんな曲!』です!
そんな芸術の秋にちなんで、最近ますます病気の進行が著しい私から一発行かせていただきます!
『ミシェル・ゴンドリーの、最高の技術を擁しながらもアイディアを最重要視したアナログ的手法で挑む作品の方がどうしてもクリス・カニンガムより好きなんだよなあ…』
と、いう時にぴったりの作品は・・・
『ジョルジュ・S作品集(ダゲレオ出版)』です!
アニメでポップなシュヴァンクマイエル!
自分が生まれた頃に、既にこんなことやってたヤツがいたなんて!
オープンセサミ! メタモルフォーゼ~!
上記ボタンをクリックして、APPLEのホームページから最新のitunesをダウンロード して下さい。
上記ボタンをクリックしてください、お手持ちのiTunesが自動的に開き、こむぞうのダウンロードが始まります!!
Posted by COMZO on 9月 2, 2005 at 04:32 午前 文化・芸術 | Permalink
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受信: 2005/11/27 19:19:06
コメント
心を打つ文章でした。
私にも蚊を殺す優しさを。
「ジョルジュ・S」私もあんな風に表現がしたいです。
名前: むうこ | 2005/09/02 4:51:37
出だしのところとかかなりいいですね。
あんなメールをもらったら、嬉しいだろうな。
誰もくれないけど。
名前: ひかり | 2005/09/02 12:25:17
ぞうさん、聞いて下さい。
ジョーの死後、浴びるように酒を飲み続けた丹下段平は
酒瓶を握りしめたまま死んでいったんです。
「幸福な哀れ蚊の死を悼もう。
つまりごく少数の哀れ蚊だけを」
名前: もっこり表六玉 | 2005/09/02 12:43:58
ゾウさん、こんばんわ。
お勧めのTV番組「笑っていいとも」毎日欠かさず観ています。
今回のブログ、純文学的で大変美しく、共感致しました。
コメントも皆さんオトナですね。
僕の嫉妬している芭蕉の句にも、こんなのがあったのを思い出しました。
「やがて死ぬ、景色は見えず、蝉の声」
死を予感している芭蕉。
「無明の闇」の中、死ぬ自分の姿が見えないのに対して、その「無明の闇」を超越して激しく、そして悲しく鳴く蝉の声・・・
短命とはハカナイものです。
物質的終焉の幕開けが死なのでしょうか?
短命を知って生まれてくる蝉が、長命なら幸せなんでしょうか?
僕は幸せになったらいけないのでしょうか?
答えを探すと、いつも細木数子が邪魔するのです。
ぞうさん・・・
「哀れ人」は好きですか?
名前: 新宿七超目 | 2005/09/05 0:59:00